インドの酒事情 その2

蛇の道は蛇
慣れれば禁酒の日(禁酒の州)でも蛇の道は蛇で何とか酒の都合はつく。
ケース1 禁酒の日(州)でもホテルでは黒服(といっても誰でもいい訳ではない、その筋の専門家がいる)に頼めば、入手可能である。ちゃんと冷えたビールを持って来るが、この場合コストは通常の2〜3倍くらいかかる。
[ケース2 タージマハール(アグラ)見物に行った日が、偶々Dry Dayだった。アグラに着く前に寄ったレストランでビールが飲みたいので何とかしてくれと頼んだら、紅茶のポットに入れてビールを持ってきてくれた。勿論紅茶のカップで飲んだが、色は似ているが紅茶とは飲み方、飲む量が明らかに違う。ポットで何回もお代わりをしたので、周りから見たら、なんという紅茶の好きな日本人、と思われたかもしれない。
店の人も我々がどう見ても外国人の顔をしていたので気を利かせてくれたのだろう。
]
ケース3 バドードラ(グジャラート州)での話し お酒のライセンスを発行する役人がいないので酒が買えないし頼みの黒服もいない、ウーン、弱った。
しかしこの時ウルトラCを思いついた。いつも日本往復の航空券を買う旅行エージェントに電話し、ビールを持ってきたら今回も切符を買ってやると言った。返事はもちろんO.K、何しろ切符代金は10万ルピー以上かかるのだから。半時間後に冷えたビールを3本持ってきた。この時のビール代はただ。いつもこうすればよかった。
しかしこの世の中、何とかなるものなんですネ。

ジ・オベロイホテル(ムンバイ)での話(1997年)
ビールを飲もうと思ったのだが、なぜか部屋のミニ・バー(冷蔵庫)にビールが入っていない。電話交換手に話したら、連絡すればボーイがすぐに持って行きしかも値段はミニバーと同じだという。
ボーイに持ってこさせたら、栓を抜いてくれ恭しくグラスに注いでくれる。更に安いチップを渡せば”Thank you ,sir”といってくれるので気分は非常に良い。
今思えば、これは従業員の生活安定のための手段だったに違いない。

その3に続く