国の文明度の尺度(私の独断的解釈) その1

紙幣の新旧
私は海外では主に南米・アジア(つまり発展途上国)を中心に仕事をしてきたが、総じて言えることは流通している紙幣が古く汚いということである。

更に高額紙幣の流通は少なく、釣銭がないという理由で受け取りを拒否されることも多い。
私の最初のペルー滞在時、当時は紙幣の印刷をメキシコに発注していたらしい。つまり金を発行するにも外貨が必要だったので中々発行できなかったのであろう。
ペルー駐在中に年率100%以上のインフレにあって役人相手の接待時に汚い紙幣を多量に持ち歩かなくてはならなくなったので、クレジットカード嫌いだった私がクレジットカードを持つようになった。三井銀行の人が薦めてくれたダイナーズである。余談ではあるがペルー国は世界からの信頼が薄いので、このダイナースカード(写真)はペルー国内のみ有効となっていた。

ボリビアではインフレがひどい時(年率8,000%を超えた)リュックサックや笊にボロボロの紙幣を入れて運んでいる姿を見たことがある。

日本ではキャッシュ・ディスペンサーからでも綺麗な札が出てくる。
これに関しインド人の著書「喪失の国、日本」の中に面白い記述がある。
「お札は6月のヨウ榕樹(バニヤン)の葉のよう真新しく、折り目が全く無かった。新札になれない私は本物かどうか心配になり、よほど古い札に取り替えてもらおうかと思ったほどだ。」

日本人でこのような考えを持つ人は1人もいません。

その2に続く